良好な夫婦関係が仕事の生産性を高める【経営者向けコーチが解説】

経営者向けコーチによると、仕事の生産性に影響を与える要因の1つに、夫婦関係の状態があります。結婚している場合、夫婦関係に問題があると、職場での立ち回りや生産性に大きな影響を与える可能性がありますが、私生活や夫婦仲が良好であれば、仕事先でも高い集中力とモチベーションを発揮することができるでしょう。

Ringiの本ブログ記事では、経営者や幹部向けのエグゼクティブ・チーム・コーチのズザンナ・ボレック先生（Zuzanna Borek）にお話を伺いました。

従業員の夫婦関係が職場の生産性とモチベーションに与える影響について、経営者向けコーチの経験に基づく内容をお届けします。

ズザンナ先生は、仕事場において、パートナーや夫婦関係の問題が従業員のモチベーションとパフォーマンスに影響を及ぼす可能性があることに気づきました。 従業員の生産性を高め、利益をもたらす上で、良好で協力的な夫婦関係の重要性を強調しています。

社員の夫婦関係をサポートすると生産性とチームワークが向上【経営者向けコーチが解説】

仕事のストレスが夫婦関係に良くない影響を及ぼすことは広く認識されています。また、幸福度が仕事の生産性に影響を与えることもよく知られています。家庭や夫婦関連のストレスと仕事の生産性に関する研究には限りがありますが、関連性があることは明らかです。

社員の夫婦関係に着目し、生産性が向上

中小企業の経営幹部候補（シニアリーダー）チームと仕事をしたときのことです。

コミュニケーションがうまくいかず、積極性もないため、プロジェクトが常に遅れていると感じており、コミュニケーションとチームワークの改善について経営者向けコーチである私に助けを求めてきました。

チームの夫婦を含む人間関係に重きを置くことで、より社員へのサポートに集中することができるようになり、実りの多いコラボレーションが実現しました。これこそ、多くの職場に求められているウェルネスのポイントです。

新しい手法とスキルを手に入れた経営幹部候補チームは、従業員のニーズにもっと耳を傾けるようになりました。その結果、従業員なら誰でも月に数時間まで無料で法律相談ができるシステムが誕生したのです。

生産性が向上しただけでなく、信頼と安心のレベルも向上しました。そして、離婚、別居、相続、ローン、借金など、夫婦関係で法律相談が必要な問題を抱えた社員が多く、そのサポートが求められていることがわかりました。

社員の夫婦関係の問題と、仕事の生産性の関連を調査【経営者向けコーチが解説】

実際の仕事の経験やクライアントの事例を直接検証する調査や研究は限られていますので、最も測定しやすい「離婚が従業員の生産性に及ぼす影響」という側面に着目します。離婚が従業員の仕事の生産性に影響を与えることを確認するデータはあるのでしょうか？

社員の夫婦関係と生産性に着目した離婚調査結果

イギリスのCitizen's Advice Charity調査によると、2020年9月に離婚に関するWebページの閲覧数が、前年に比べて25ポイント増加したと報告されています。COVID-19の大流行やロックダウンなどのストレスも加わり、人事部門は、離婚や夫婦関係の破綻を経験する従業員をサポートするためのポリシーを整備することがこれまで以上に重要になってきているのです。

さらに、Rayden Solicitorsが発表した2021年の職場における離婚調査（Divorce in the Workplace）では、離婚や夫婦関係の破綻がその間の労働能力や仕事の効率に与える影響について詳しく述べています。また、雇用主からの支援の度合いや、それが労働者の状況にどのような影響を与えるかについても調査しています。この調査は、離婚や別居を経験したイギリス国内の133の職場の従業員を対象としています。

全体の回答者の79％が、離婚や夫婦関係の破綻が、自身の働く能力に影響を与えたと回答しています。また、60％の人が、職場でのメンタルヘルスに影響を与えたと回答しています。これは非常に大きな数字ですが、夫婦関係の破綻が最も憂慮すべきライフイベントのひとつであることは、かなり前からストレス調査で確認されているため、さほど驚くには値しないでしょう。職場における影響は計り知れません。回答者の39%は、夫婦関係の悪化により生産性が低下しました。また、15％の人がミスをしたり、職場でのアクシデントに巻き込まれたりしたことを認めています。

改善の余地は多く、その多くは雇用主が提供するサポートのレベルに関連しています。42%の回答者が、受けたサポートのレベルが不十分であると回答しています。これは大企業よりも中小企業の問題のようで、中小企業の従業員は離婚後1年以内に職場を去る可能性が4倍も高いのです。サポートの度合いは、生産性（サポートを受けずに離婚した労働者の42％が生産性の低下を報告したのに対し、サポートを受けたと感じた労働者の35％）およびメンタルヘルス（62％対58％）に影響を及ぼしました。

「私の仕事上の経験、研究、そして常識からも明らかなように、個人の夫婦関係は仕事の生産性に大きな影響を与えます。したがって、組織として、従業員が困難に直面したときだけでなく、そうした問題を未然に防ぐための支援に投資することは有益です。社員がパートナーと良好な関係を築き、維持できるような支援を行うことは、社員と組織の双方にとってWin-Winの関係を築くことにつながります。このような機会を提供することが、Ringiの目指すところです。」

〜 経営者向けエグゼクティブコーチ：ズザンナ・ボレック先生（Zuzanna Borek）〜

社員の夫婦関係を維持する経営者の役割【経営者向けコーチが解説】

離婚や夫婦関係の破綻は仕事の生産性に影響を与えるだけでなく、仕事自体が夫婦関係の破綻の一因となる可能性があります。職場における離婚に関する調査では、9人に1人の労働者が、結婚やパートナーシップの終了に仕事が影響したと報告しています。

従業員の幸福をサポートするために、多くの企業は、リラクゼーションを促進し、マインドフルネス・ツールへのアクセスを提供し、健康と幸福を維持するインセンティブやプログラムを提供しています。 これらの取り組みは、従業員が健康的なワークライフ バランスを維持し、家庭での人間関係に悪影響を与える可能性のあるストレスレベルを軽減することを目的としています。

さらに、従業員の家族と良好な関係を維持することは、経営者にとって重要です。経営者は、従業員が配偶者との衝突を解決するための休暇を提供したり、結婚生活セラピー、子育てクラス、家族セラピーなどのカウンセリングサービスを提供したりすることで、従業員とその家族の関係改善を支援することができるでしょう。また、経営者は働く仲間の夫婦の対立を防ぐため、必要な情報を提供することができるといえます。

経営者や人事担当者は、従業員とその家族の関係が、職場の生産性に大きく影響することを理解しておくことは重要です。また、雇用主のサポートは、特に経済的に困難な時期に、従業員の困難に対処する能力にプラスの影響を与える可能性があります。現代の経済状況は世界的にも厳しく、経済危機の可能性、紛争の継続、高いインフレ、ヨーロッパの人々にとってはエネルギー不足も懸念されます。

さらに、パンデミックは夫婦関係にも広く影響を及ぼしており、特に休暇や病欠を使い果たしたり、子どもの世話のために仕事を辞めたりしなければならない両親や介護者にとって、深刻な問題となっています。このような状況では、一方のパートナーが介護の大部分を担い、もう一方が大黒柱となる可能性があり、夫婦関係にストレスや負担が増すことになります。

これらの要因が従業員の生産性に及ぼす潜在的な影響を理解することは、経営者にとって重要です。これらの問題に取り組むことは、成長の機会を提供することにもなります。前述したように、いくつかの会社は既に従業員のストレスレベルを軽減できるよう、リラックスを促すインセンティブやプログラムを提供したり、マインドフルネスツールの利用を提供したりしています。

Ringiは、夫婦関係を維持するためのAIソリューションを提供することで、経営者が従業員をサポートする機会を提供します。従業員の充実した夫婦関係を保つことは、より生き生きと働き、企業組織の成功に貢献する可能性が高まります。

良好な夫婦関係を維持するアプリ開発企業Ringiからメッセージ

夫婦関係が仕事の生産性に影響を与えることは重要なポイントです。経営者は特に夫婦関係に関して、従業員の満足度をサポートする職場環境に投資することが不可欠といえるでしょう。そのため、Ringiは従業員の夫婦関係をケアするために、企業様を支援したいと考えています。企業会員様には、Ringiアプリの法人利用をご案内しています。

Ringiとのコラボレーションにご興味のある方は、お問い合わせからお気軽にご連絡ください。

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参考: THE 2021 DIVORCE IN THE WORKPLACE UK STUDY / Rayden Solicitors

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